分析前に「設計」する!Copilot in Excel「計画モード」の使いどころとは
2026.07.07
Microsoft 365 Copilot に新たなAI活用機能として、Excelの「計画モード」が登場しました。これまでのCopilot in Excel「編集を許可する」の機能(以下「編集モード」と記載します)では「指示するとすぐ結果が出る」便利さが特徴でしたが、今回の計画モードでは、実行前に作業手順を整理・提示してくれるという従来から大きく進化しています。
本記事では、この計画モードの特徴や活用シーン、具体的なユースケースについてわかりやすくご紹介いたします。
Copilot in Excel「計画モード」とは?
計画モードとは、Excelにおいて複雑なタスクを実行する前に、AIが作業手順(プラン)を構造化して提示してくれる機能です。
従来のCopilot in Excel の編集モードが即座にアウトプットを生成するのに対し、計画モードでは以下のプロセスを踏みます。
・実行前に作業ステップを可視化
・ユーザーが内容を確認・修正
・納得した上で処理を実行
この仕組みにより、「意図と違う集計結果が出た」「やり直しが発生した」といった課題を軽減することができます。
従来機能とは以下の表のような違いがあるため、適切に使い分けることで、より効果的に業務効率化を実現できます。
▼Copilot in Excelの編集モードと計画モードの比較
| Copilot in Excelの編集モード(即時応答) | 計画モード(プラン提示後に実行) | |
|---|---|---|
| 出力方式 | 指示に対し、いきなり計算結果・集計表・グラフが出力される | 作業手順(プラン)が提示され、確認・修正してから集計や分析が実行される |
| 向いている依頼 | SUM・AVERAGEなどの単純集計、関数の生成、要約など答えが一意でやり直しが容易な軽い作業 | 複数シート横断の集計・分析、新しいシート生成、条件分岐ありなど、手順を確認して進めたい複雑な作業 |
| メリット | 即座に結果が返るため、思いつきの確認や試行錯誤に向く | 作業手順を事前確認できるため、誤集計や意図違いの手戻りを防げる |
■従来の編集モードが向いているケース:
たとえば、売上合計をすぐに確認したい、平均値を算出したい、表の内容を短く要約したいといった作業では、従来の即時応答が適しています。単純な集計結果の確認や、関数の候補をすばやく知りたい場合、既存データの概要を短時間で把握したい場合など、答えが比較的明確で、必要に応じてやり直しや追加質問がしやすいタスクに向いています。手順の確認よりもスピードを優先したい場面や、まずは大まかな傾向をつかみたい場合では、思いついた指示をその場で投げかけ、結果を見ながら「条件を変える」「対象範囲を広げる」「別の観点で要約する」といった追加依頼を重ねていく使い方が効果的です。日々の確認作業や軽い試行錯誤では、従来の編集モードを活用することで、手を止めずにテンポよく作業を進められます。
■計画モードが向いているケース:
一方で、計画モードは、複数シートにまたがる分析や、条件分岐を含む処理、新規シートやレポートの生成など、作業手順を確認しながら進めたい複雑な業務に適しています。特に、売上データを部門別・期間別に集計したり、複数の条件に応じて抽出・分類したりするようなケースでは、いきなり結果を出すよりも、事前にどのような手順で処理するのかを確認できることが重要です。計画モードを活用することで、ユーザーは提示されたプランを見ながら意図に合っているかを判断でき、必要に応じて修正したうえで実行できます。そのため、正確性が求められる業務や、後から手戻りを発生させたくない高度なタスクにおいて、安心してCopilotを活用しやすくなります。
「計画モード」の活用例①:製品別シナリオ別のトレンド分析をする
1. 対象のファイルを開き、画面右下に出ているCopilotアイコンをクリックし、プロンプト入力欄左上のプルダウンから[計画]をクリックします。
※「チャットのみ」の画面が表示されている場合は、一度[編集を許可する]で画面を切り替えると、プルダウンから[計画]を選択できるようになります

2. 「計画したい内容を説明します」と表示されたら、以下のプロンプトを入力します。
プロンプト:製品シナリオごとに案件数・販売価格・利益を集計し、どの分野が成長しているか分析してください。
3. 計画生成前にCopilot側から質問が来た場合、希望に沿って回答していきます。計画が生成され、変更したい点がなければ[続行]を選択します。


4. 今回は出力結果として、「製品シナリオ分析」シートが追加され、計画通りに製品シナリオごとの集計と分析結果が表示されます。

※Copilotがワークシートを正しく読み取れず、[続行]が表示されない場合は、対象のセルを選択することでワークシートが読み取られ、[続行]が表示されるようになります。
※生成AIの特徴上、同じプロンプトを用いても出力結果や形式が異なることがあります。
「計画モード」の活用例②:業種別に戦略分析をする
1. 対象のファイルを開き、画面右下に出ているCopilotアイコンをクリックし、プロンプト入力欄左上のプルダウンから[計画]をクリックします。
2. 「計画したい内容を説明します」と表示されたら、以下のプロンプトを入力します。
プロンプト:業種ごとの販売価格と利益を比較してください。

3. 計画が生成され、変更したい点がなければ[続行]を選択します。
出力結果:「業種別分析」シートにサマリーテーブルと集合縦棒グラフが作成されます。
グラフで各業種の販売価格と利益を視覚的に比較できます。

※計画内容に変更が必要な場合は、Copilotに修正内容を伝えて再送信することで、再度計画を生成できます。必要に応じて何度でも調整が可能です。
まとめ:計画モードによって実現する、AIとの”対話型作業”
計画モードの大きな特徴は、「一発実行」ではなく「対話しながら作業を組み立てられる」点です。
計画内容の修正依頼や再生成が何度でも可能であり、意図に沿った最適なアウトプットを得られる点において、単なる自動化ではなく、“業務の共同設計”ができるようになったと言えます。
「速さ」重視の従来の編集モードと、「正確性・プロセス重視」の計画モードを組み合わせることで、Excel業務の精度と効率を両立したい方は、ぜひ積極的に活用を検討してみてください。
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